今日はヘーベルハウスの現場見学会へ行ってきました。
朝9時50分に集合して、12時30分頃に解散。約2時間半の長丁場でした。
今回の見学会は既にできあがった家を見るのではなく、着工から2ヶ月半のまだ壁材や断熱材を入れる前の構造躯体が見られる状態での見学会。ALCコンクリートが貼られただけで制震ユニットもむき出しで見られる状態でした。
見学した印象としては、家中にたくさんの制震ユニットが取り付けられているんだなと言う印象。2階建て38坪の家。2階が少し大きかったのですが、一階部分に40個と言う話でしたので結構な数です。
見学会では、技術の方、営業の方が、プロジェクターに資料を写してプレゼン。ALCコンクリートの話、断熱材ネオマフォームの話、制震の話と盛りだくさんでした。
ヘーベルハウスの口コミを見ると、「寒い」と書かれています。これについては、今回の見学会で一番聞きたかったところで、北海道ではヘーベルハウスがないと言うことも、断熱性能に関して疑念を抱いていました。
この点について、営業さんは「嘘ではない」と言っていました。個人的に驚きです。ネオマフォームの断熱性能はFランク、至上最も断熱性能の高い素材と言っておきながら、「寒い」のは本当ですというのは矛盾していますもんね。
実際、営業さんが独身の時に住んでいたヘーベルの社員寮は息が白くなるほど寒かったようです。
その原因はネオマフォームの厚み。昔のヘーベルハウスは25mm厚のネオマフォームを使用していましたが、今は45mmに変更されており、断熱性能が格段に上がっているとのこと。寒さに関しての心配は今はいらないと言うことです。また、将来的な基準であるゼロエネルギーハウス+(ZEH+)に対応できるようネオマフォームが60mm厚になっていくようです。60mmになると北海道での耐熱基準を満たすことから、寒さに関しては安心できそうでした。
見学会では耐火性能についての実験も見せてくれました。サイリング、タイル、ヘーベル板の3種類の外壁材にガスバーナーで直接火を吹き付けるというものです。断熱材として、サイリングの裏側にはグラスウールが、タイルにはウレタンが、ヘーベル板にはネオマフォームが取り付けられていました。ヘーベル板に火を吹き付け、反対側から触ってみるという体験をしましたが、ほんのり温かくなるくらいで熱くなりません。一方、サイリングでは裏側の断熱材が黒く焼け焦げていました。
また、ネオマフォームは火に当たっても毒性ガスを発生させないというのも特徴。ネオマフォームに火を吹き付けると黒く焼け焦げますが、煙は出ず、匂いもほとんどしません。
グラスウールはガラスで出来ているので燃えませんが、グラスウールを入れているビニールが燃えていました。
断熱性能が高いウレタンですが、こちらは燃えやすく、黒い煙と共に有害な毒性ガスを発生させました。
グラスウールは燃えないけど断熱性能はAと低く、ウレタンは断熱性能がEと非常に高いものの非常に燃えやすく毒性ガスを発生させます。ネオマフォームはウレタンよりも断熱性能が高いFランクですが、燃えない、火に当たっても毒性ガスを発生させないと言うことで非常に優秀でした。
昔と比べて難燃性の素材が用いられてきていることから、建物が全焼すると言うのはかなり減ってきているようです。しかし、死者数はあまり変わっていない。これは、死因のほとんどが中毒死だからだそうです。ウレタンは暖かくて良いですが、火事の時に命の危険にさらされるのは…と考えさせられました。
そして、今回の見学会に参加して良かったと思ったのは、耐震に関する非常に重要な情報を得たことです。これまで、家の制震構造にばかり目が行っていましたが、基礎も非常に重要であることが分かりました。というのも、最近の家は制震ユニットが進化しているのもあり、地震で壊れにくいのは事実です。実際、東日本や熊本の地震で見られた事例として、家はキレイに残っているのに、基礎から建物が剥がれてずれてしまっているものが多くあったようです。
こうなってしまうと元に戻す技術はハウスメーカーにはなく、建物は綺麗な状態でも全壊。立て直しが必要となってしまいます。
個人的に気に入っていたセキスイハイムのスポット溶接は、鉄骨を一つの構造躯体してしまう技術ですので、非常に丈夫ですが、基礎と建物を繋げるアンカーがどうなっているかについては説明がありませんでした。
ちなみに、アンカーには下記のように丸鋼と異形の2種類あります。
このアンカーが基礎のコンクリートに突き刺さって固まっている状態ですね。丸鋼はツルツルの鉄の先端が球状になっており、引き抜こうとするときに抵抗があるのはこの先端部分だけとなります。
一方、異形ボルトの方は表面に突起がいくつもあり、引き抜く際にはこの突起全てで抵抗します。一目瞭然、異形ボルトの方が圧倒的に抜けにくいのはすぐ分かるかと思います。
しかし、日本の住宅で採用されているほとんど(7割以上)は丸鋼らしいのです。一方で、ビルや商業施設などで丸鋼が使われているところなんて一つも無い。何故か住宅だけは抜けやすい丸鋼が使われている。驚くことに、大手のハウスメーカーで丸鋼が使われているケースも多いのだそうです。
ヘーベルハウスでは、異形ボルトを4本も基礎に打ち込んでいるため、非常に堅牢。土砂崩れで流れてきた土砂を受け止めたと言う実績もあるくらいです。
では、セキスイハイムはどうかというと、資料を見る感じ丸鋼が使われていそうな感じでした。本当に丸鋼なら、前述したように建物はキレイに残っていても、基礎から剥がれて全壊となってしまうこともあると言うことですね。
見学会を通じて、やはりヘーベルハウスの家は安心安全だなと感じました。ヘーベルで建てたいなと個人的には思っていますが、外観が倉庫みたいなのが気になりますね。
コメント